医療法人真愛会 真鍋クリニック

東京都羽村市にある眼科・耳鼻科クリニックのブログです。

健康診断で「動脈硬化性変化」と判定されました。

こんにちは!
東京都羽村市にある医療法人真愛会 真鍋クリニックです。

 

今日も相談者様からのご相談に回答していきます。

 

来月から健康診断や人間ドックのシーズンに入って来ます。


今年は昨年に続いてコロナウィルスの影響で、健康診断が満足に受けられない人も多いのではないでしょうか。個人的には必ずしも毎年の健康診断は必要ないとは思いますが、それでも定期的に検査を受けておくのは大事ですね。

 

今日は人間ドックでの眼底写真の結果についてのご相談です。

 


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人間ドックでの眼底検査にて、「動脈硬化性変化」と判定され、「12ヶ月後に眼科または健診で経過観察してください」と診断されました。

 

具体的にはどういった状況なのでしょうか?

 

(50代・男性)

 

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人間ドックで「動脈硬化性変化」と判定された方からのご相談です。

 

動脈硬化性変化」とは、その言葉の通り、「目の血管に“動脈硬化”の変化が見られますよ」ということですね。

 

目というのは、ヒトの体の中で唯一直接血管を見ることが出来る臓器です。

つまり、糖尿病高血圧など、いわゆる生活習慣病と呼ばれる病気は全身の血管の異常が出てきます。

眼科で行う眼底検査という検査は、目を通して直接血管を観察することで、生活習慣病をはじめとする様々な病気の程度が判断できる、という非常に侵襲性の低い(=痛みの少ない)検査なんですね。

 

例えば、糖尿病の三大合併症は


① 腎臓
② 足や手の指
③ 目の「網膜」


に症状が出ます。

詳しくはこちらの記事をご覧ください↓↓

www.shinaikai.jp

 

 

糖尿病網膜症は、眼底出血や網膜の循環障害を引き起こし、ある日突然大量に出血することもありますので、朝起きたら視界が真っ暗!なんてこともある怖い病気です。

日本人の中途失明の原因疾患の第2位でもありますね。

 

動脈硬化は、糖尿病や高血圧など、すべての生活習慣病の元になりますので、注意が必要です。

 

相談者様の場合は、「12ヶ月後に眼科または健診で経過観察してください」との診断だったとのことですので、急な処置が必要な状態ではないと言えます。

 

ただし、今まで血糖値や血圧に異常がなくても、「隠れ糖尿病」や「隠れ高血圧」が、目の健康診断や人間ドックで見つかることもありますので、一度内科などで診てもらうのもよろしいかもしれません。

 

ご相談ありがとうございました。