医療法人真愛会 真鍋クリニック

東京都羽村市にある眼科・耳鼻科クリニックのブログです。

「先日ドック受けたら、初めて眼科のところに網膜動脈硬化と書かれてました」

こんにちは
 
今日も皆様からいただいたご相談に回答していきます。
ちょうど健康診断の時期でもあり、健康診断に関するご相談が多く寄せられていますので、その中の一つを紹介させていただきます。
 

初めて相談します。
先日ドック受けたら今回初めて眼科のところに網膜動脈硬化と書かれてましたが、再検査するようにとは書かれておらず、年のために専門機関に受けに行ったらいいいものかと迷ってるところです。よろしくお願いいたします。

 

50代 女性

 

ご相談ありがとうございました。

人間ドックの眼科検査で、「網膜動脈硬化」と書かれていたとのことですね。

 

ヒトの目というのは、人体で唯一血管を直接観察することの出来る臓器ですので、例えば今回の様な動脈硬化糖尿病高血圧など血管に最初に変化が現れやすい病気は、眼科で早い時期に発見することも可能です。

 

ご相談者様の場合は「網膜動脈硬化」とのことでしたので、いわゆる「動脈硬化」が起こり始めている状態、ということになります。

 

動脈硬化全ての生活習慣病の原因となり得ます。

例えば脳梗塞脳出血心筋梗塞狭心症など、命に関わる病気の原因になるものです。

普段、「血圧が高い」とか、「コレステロール値が高い」など言われたことがない方でも、眼科の検診によってこの様な動脈硬化性変化が見つかることも多くあります。

こういった生活習慣病系の変化は、出来るだけ早く発見し、早く改善に取り組むことで先ほど挙げた様な命に関わる病気が発症することを予防することが出来ます。

 

ご相談者様の場合、もしかするとまだ血液検査のデータや血圧測定などで大きな変化は出る前だったかもしれませんが、今のうちから食生活や運動習慣などの生活習慣の改善に取り組んでおくことで、病気の発症を防ぎ、長く健康で生活できる期間が伸びるかもしれません。

 

また、ご質問にあった眼科への受診ですが、念のため専門医に診てもらっておいた方がよろしいかと思いますので、人間ドックの結果をお持ちになり、お近くの眼科クリニックを受診されてみてくださいね。

 

少しでもご参考になれば幸いです。

 

ご相談はこちらの問い合わせフォームからお送りいただくか、

twitter.com

こちらのツイッターなどにDMをお送りいただければ回答させていただきますので、どうぞお気軽にお問い合わせください。

 

段々と寒さも増してきましたので、皆様どうぞご自愛くださいね。

 

視界の左上の辺りにプラチナと黒の格子のような光の半円が浮かびました

こんにちは!

東京都羽村市にある医療法人真愛会 真鍋クリニックです。

 

そういえば、今月から眼科の訪問診療をスタートしましたので、もしご希望の患者様は当院までご連絡いただけますと幸いです。

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当法人の訪問看護ステーション ファミールと連携しております。

 

 

さて、本日もいただいたご相談に回答させていただきます。

 
 

今日午前中、通販のカタログを見ていたら、何か見えづらさを感じました。

その後、視界の左上の辺りにプラチナと黒の格子のような光の半円が浮かびました。

1時間後立ち上がると消えました。

40歳の時に、せんきあんてんを一回経験しています。眼科もしくは脳神経科を受診すべきですか?

 

65歳 女性

 

 

突然、視界に格子状の半円が見えた、というご相談ですね。

 

ご本人からもある様に、「閃輝暗点」の症状に近いかと思います。

閃輝暗点」というのは、いわゆる片頭痛の前駆症状と言われていることが多いですが、典型的な症状としては頭痛の起こる前にキラキラとした半円〜円状のものが見え、光が消えた後に頭痛が起きてくる、というものです。

 

閃輝暗点のイメージはこんな感じです。

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名古屋みさき整体院様より引用

視界にキラキラ、ギラギラしたものが見えて、その部分の視野が欠けて見えます。

これが15分程度続いた後に、頭痛が起こることが多いとされています。

 

ただし、相談者の方の様に頭痛が起こらない、という方も多くいらっしゃる様です。必ずしも頭痛は起こらないんですね。

 

頭痛がない方についてはそのまま様子を見ていただいて問題ありません。

頭痛がひどい方については、頭痛外来を専門にやっているクリニックや神経内科、脳外科などへご紹介をさせていただくこともあります。

 

根本的には疲労睡眠不足から起こることが多いとされていますので、お疲れの時にはしっかり休みを取り睡眠時間を確保する様にされてくださいね。

 

ご相談ありがとうございました(^^)

夜寝ていて目が痛くて起きることがあります

 

 

こんにちは!

東京都羽村市にある医療法人真愛会 真鍋クリニックです。

 

本日もいただいたご相談に回答させていただきます。

 

 

目が痛くなるので相談させていただきます。


夜寝ていて目が痛くて起きることがあります。肩甲骨のあたりが凝っているときに起こりやすいです。


また本を読むと目が痛くなります。

 

原因は何でしょうか。よろしくお願いします。

 

50代・男性

 

 

 

夜間就寝中に、目が痛くて起きてしまう。また本を読んでいる時などに目が痛くなるということですね。

 

就寝中の目の痛みについては、まずはドライアイの可能性を考えます。

 

たまにいらっしゃいますが、寝ている時に目が開いている、もしくは完全ではなくとも僅かに開いてしまう方がいらっしゃるかと思います。

これ自体は問題となるものではないのですが、目の開きが原因となってドライアイが発症するケースがあり、その場合は治療が必要になってきます。

 

ドライアイの治療は大きく分けて3つあります。

 

一つ目は、点眼による治療です。

これが最も一般的ではありますが、点眼薬にもいくつか種類がありますのでその方にあったタイプの点眼薬を使う必要があります。

 

 

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ドライアイの点眼薬
かめざわ眼科 ドライアイの検査・治療|かめざわ眼科|様より引用

 

 

二つ目は眼軟膏による治療です。

こちらは特に就寝時などに効果的ですが、寝る前などに眼内に軟膏を注入して就寝していただき、寝ている間に目が開いてしまっても、軟膏が乾燥を防いでくれます。

 

また点眼薬ではなかなか改善が見られない重度のドライアイや、痛みが強い場合などは軟膏が有効なケースがあります。

 

三つ目は涙点プラグを使う方法です。

点眼薬でも、眼軟膏でも改善しないかなり重度のドライアイの場合は、プラグを挿入することで涙液の流出を止めることで眼内に涙が貯留しやすい状態を作ります。

ただし涙点プラグは抜けてしまう可能性や異物感などを感じるケースがあり、入れればいい、というものではないことに注意が必要です。

 

 

 また、「本を読んでいる時に目が痛くなる」というご相談については、こちらは眼精疲労による痛みと、これもやはりドライアイによる痛みに分けて考える必要があるかと思います。

 

典型的な眼精疲労による痛みは目の奥が重く感じる方が多いかと思います。

一方、ドライアイによる痛みは目の表面がゴロゴロするような異物感、もしくはしみるような痛みもドライアイから引き起こされていることが多いかと思います。

 

ただし、ここで注意が必要な点としてドライアイが眼精疲労を引き起こす、という点かと思います。

 

ドライアイが進行すると、実効視力と言って視力検査では現れない様な視力低下が見られるケースがあります。

 

ドライアイが原因となり、目の表面の状態が安定せず、霞み目やボヤけて見える、などの症状で出ます。

この状態で本など集中して読んでいると、どうしても目に負担がかかりますので、結果眼精疲労の症状が出てくる、ということになります。

 

この様なケースでは眼精疲労の治療をしているだけではなかなか改善せしないため、ドライアイが隠れていないか、常にチェックする必要があります。

 

是非眼科でドライアイのチェックを受けられてみてくださいね。

 

本日もご相談ありがとうございました(^^)/

白内障の手術は左右同時に受けた方がいいのか?

こんにちは!

東京都羽村市にある医療法人真愛会 真鍋クリニックです。

 

本日もいただいたご相談に回答させていただきます。

 

 

右眼の白内障の手術をして、良く見えるようになったのですが、左目とのバランスが非常に悪くなりました。

今は左目だけ使い捨てのコンタクトを付けています。

左目も白内障なのですが、手術するほど悪くはないそうです。

バランスを取るために手術をした方が良いでしょうか

 

50代・男性

 

 

右眼の白内障手術を既に終えられていて、左眼の白内障をいつ頃受ければいいのか、というご相談ですね。

 

 

いつも毎月開催させていただいている、白内障無料相談会(*下記リンク)でもお話しさせていただいておりますが、

 

白内障の手術のタイミングは、ご自身が不自由を感じたら、で遅くありません。

 

相談者様の場合は、左眼にも軽度の白内障があるとのことですが、日常生活には支障がないレベルの様ですので、基本的にはそのまま様子を見ていただいてよろしいかと思います。

 

ただし、右眼の白内障手術を受けたことによって明らかに左右差が出てしまった場合には、反対側の目の手術を少し早めに受けていただく方がいいかもしれません。

 

特に左右差が出やすいタイプの方として、-5以上の近視が強い方が挙げられます。

 

これも白内障相談会の時にご説明していますが、白内障手術の際には近視の度数をコントロールすることが出来ます。

 

つまり、白内障手術の際には近視を無くすことも、近視を軽くすることも出来るのです。

 

近視の強い方が手術を受けられる際のメリットとしては、近視を軽くしてあげることにより単純に裸眼視力が上がることに加えて、日常生活がかなり楽になります。

 

ただし、ここで注意が必要な点として、両眼を同時期に手術される方はいいのですが、相談者様の様に片方の眼だけ先に手術を受けられる場合には、手術した方の目だけ近視が軽くなることで左右差が出てしまい、かえって疲れ目の原因になったり、遠近感が掴みにくくなる可能性もあります。

 

そういった場合には、やはり両眼の手術を同時期に受けられることをお勧めいたします。

 

詳しくは毎月の白内障手術相談会でご質問を受け付けておりますので、お気軽にご参加ください!

 

それではまた、ご相談をお待ちしております☺️

レーシックとICL、どっちがいいの?

こんにちは!

東京都羽村市にある医療法人真愛会 真鍋クリニックです。

 

本日もいただいたご相談に回答させていただきます。

 

 

20代の娘にレーシック手術を受けさせたいと思っています。近視の他乱視も強く、視力も0.05で、ドライアイも少しあります。

昔は、よくレーシックの話題を聞いていましたが、最近あまり聞かなくなったので、何か大きなリスクや問題などで件数が減ったのでしょうか?

不安なまま受けさせたくないので質問させて頂きます。よろしくお願いいたします。

 

50代・男性

 

 

お子さまのレーシックに関するご相談ですね。

 

おっしゃる通り、最近レーシックの話題を耳にすることがかなり減りましたね。

これにはいくつか理由があると思います。

 

まず一つは、そもそもレーシックを受ける人数そのものが少なくなって来ています。

 

レーシックの件数が減っている理由はいくつかあり、一つは日本国内でもある程度の人数の方がレーシックを受けてしまったので、そもそもの母数が少なくなり、手術件数も減ってきた、というもの。

 

もう一つの理由は、ICL(アイシーエル)という、新しい方法が出てきたからだと思います。

 

ICL(アイシーエル)はまだ聞きなれない言葉だと思いますが、簡単に説明すると目の中に半永久的にコンタクトレンズを入れてしまえる、という画期的な技術です。

↑この説明だけ聞くとなんだか怖い技術の様ですが、これは既に10年以上の臨床成績が出ており、合併症なども非常に少ない安全性の高い手術になります。

 

 

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ICLの手術方法

 

 

レーシックのデメリットとして、「角膜」という目の組織を薄く削ってしまうため、一度削ったものは元に戻せない、かつドライアイにもなりやすくなる、という点があります。

 

ICL(アイシーエル)の場合は、例えば将来白内障などになった場合にも、レンズを取り出すことが可能で、ドライアイになりやすい、などのデメリットがないことが特徴です。

 

もちろんICLにもいくつか注意しなければならない合併症はありますが、レーシックなどで見られる「近視の戻り」もほとんどないため、近視が強い方にとっては選択肢として非常に有用なものになると思います。

 

 

詳しくは外来にお越しいただければその時に詳しくご説明させていただきますので、遠慮なくお問い合わせください。

 

www.shinaikai.jp

 

↑こちらにもより詳しい動画などを載せております。

(*現在ICLの手術は当院ではなく、ご紹介させていただく形を取らせていただいております。)

 

 

それではまた、ご相談をお待ちしております!

白内障の手術をしたら飛蚊症が増えた

こんにちは!

東京都羽村市にある医療法人真愛会 真鍋クリニックです。

 

GWも後半に差し掛かっていますが、今日も相談者様からのご相談に回答させていただきます。

 

 

母が昨年白内障の手術をしたのですが、思ったように見えるようにならず、先日黒い虫がいっぱい見えると言い出し、飛蚊症だと診断されました。


高齢なので仕方ないのですが、このまま目の不調が続くのてしょうか?

 

40代・女性

 

 

お母様が白内障の手術をされて、その後見え方が芳しくないのと、飛蚊症が増えた様な感じがするのですね。

 

まずお母様のご年齢にもよりますが、白内障の手術をされた後に見え方が思ったよりも良くない、という患者様は当院でもたまにいらっしゃいます。

 

この原因として考えられることは、目の奥の「網膜」という箇所に何らかの病気か、病気までは行かなくとも網膜が少し傷んでしまっていることなどが考えられるかと思います。

 

凄くざっくりお話すると、視力を構成する要因として挙げられるものは、「水晶体」と「網膜」二つになります。

 

水晶体」というのはいわゆる「白内障」が出てくる部位のことで、「水晶体が濁ること=白内障」の状態です。カメラで言うと「レンズ」に当たる部分がこの「水晶体」になります。

 

一方、もう一つの「網膜」は、物見るための細胞が多く集まっている部位で、カメラで言うと「フィルム」に当たる部分になります。

 

 

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この「網膜」に何らかの異常があった場合、白内障の治療を行っても視力が思ったより改善しない、ということが起こり得ます。

 

お母様の状態を実際に診察している訳ではないので、あくまでも憶測にはなりますが、

もしかすると「網膜」に何らかの異常があるのかもしれませんね。

 

 

また、二つ目のご質問の「飛蚊症」についてですが、白内障の手術をすると、飛蚊症が一時的に増えることがあります。

これには理由が二つあって、一つは、元々飛蚊症はあったものの、白内障が進行していたためにそれに気が付かなかった場合です。これは、白内障の手術を受けることで見え方が改善するため、かえって今まで気にならなかった飛蚊症が気になってしまうために起こります。

 

二つ目の理由としては、術後1週間程度は目の中に手術の炎症が起こっている状態になりますので、炎症細胞がチラチラと目の中を浮遊していることによって、それが飛蚊症の様に見える、というものです。

 

ただしどちらも時間の経過によって気にならなくなってきますので、そのままかかりつけ医の元で定期的な診察を受けていただければ問題ありません。

 

せっかく白内障の手術を受けたのに視力があまり改善しないと、いうことを避けるためにも適切なタイミングで手術を受けるようにしましょう。

 

手術の時期についてはかかりつけの先生によく話を聞いて、決められてみてくださいね。

 

ご参考になれば幸いです!

 

眼科に行ったら黄斑変性だと言われました

こんにちは!

東京都羽村市にある医療法人真愛会 真鍋クリニックです。

 

本日もご相談者様からの相談に回答していきます。

 

 

眼科に言ったら黄斑変性だと言われ、注射を打って治療をするので、ここではできないからと紹介状をもらって違う病院にいきました。

そちらでは治療法はないので経過観察だけだから前の病院で充分だからこちらには来なくていいと最初の病院宛の手紙を渡されました。

検査の内容は全く同じでした。同じ検査しかしてないのに、どちらを信じれば良いのかわかりません。

 

60代・女性

 

 

眼科へ行かれて黄斑変性と診断され、紹介状を渡されたが治療法がないと言われてしまい、どうしたら良いかというご相談ですね。

 

黄斑変性」とは、いわゆる「加齢黄斑変性」のことです。

 

加齢黄斑変性は、近年日本人の有病率が増加傾向にある病気で、日本人の失明原因の第4位となっています。

 

 

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copyright;赤塚眼科はやし医院

 

 

少し前までは治療方法が確立されておらず、失明に繋がる怖い病気ではありましたが、現在は治療方法も確立され、きちんと早期に治療を行えば十分に失明を防げる病気になっています。

 

 

詳しくはこちらをご覧ください↓

www.shinaikai.jp

 

 

さて、ご相談者様ですが、残念ながら紹介先の病院では治療が難しいとのことで、改めて網膜の専門医がいる病院、もしくは網膜の病気を診られる病院に、改めてご紹介いただくのがよろしいかと思います。かかりつけの先生に話してみて、再度紹介状を書いてもらって受診するのがよろしいでしょう。

 

 

当院では、加齢黄斑変性症に対して、大学病院と全く同じ内容の治療を行っておりますので、どうぞお気軽にご相談ください。

 

 

加齢黄斑変性症セルフチェックシート」

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加齢黄斑変性症セルフチェック