医療法人真愛会 真鍋クリニック

東京都羽村市にある眼科・耳鼻科クリニックのブログです。

シコリのある「ものもらい」は点眼で治るのか?

こんにちは!
東京都羽村市にある医療法人真愛会 真鍋クリニックです。

本日も相談者様からのご相談に回答していきますね。


=================================

先日、左上のまぶたに違和感を感じ、近くの眼科で「ものもらい」と診断されました。

点眼薬を処方してもらい、1週間経ってもあまり変わらないので再度受診し、抗生物質を処方してもらいました。

しかしその後も改善がないので再度受診し、軟膏薬を処方してもらいました。

その後も、点眼薬がなくなり再度処方してもらい今に至っています。

少しずつは小さくなってるようですが、未だに豆粒のようにまぶたの上にあります。多少ですが視界にも入ります。気長に点眼薬で様子を見た方が良いのでしょうか?

(50代・女性)

=================================

眼科で「ものもらい」と診断されて、点眼薬や軟膏薬、飲み薬の抗生剤などを服用したが、なかなか治らずに、豆粒の方な“しこり”が残ってしまっているのですね。

もちろん実際に拝見をしていないので確実なことは言えませんが、これはもしかすると、いわゆる「ものもらい(医学的には麦粒腫といいます)」ではなく、「霰粒腫」という、ものもらいの親戚の様な病気かもしれません。

実際に診察した際にも見分けが付きにくいこともあるのですが、いわゆる「ものもらい」の典型的な症状は、まぶたが赤く腫れ、触ると痛みがあるもので、点眼薬や軟膏薬を使うことでしこりなどを残さずに完治することが多い病気です。

一方、ものもらいの親戚の「霰粒腫」は、ものもらいと同じ様にまぶたが赤く腫れますが、最大の違いは、“しこりが中に残っている”点です。

真っ赤に腫れている時はご自身でも“しこり“に気が付きにくいので、「麦粒腫(=ものもらい)」と「霰粒腫」は見分けにくいことが多いのですが、腫れが引いてくると違いが分かります。

腫れを引かすまでの治療は「麦粒腫」も、「霰粒腫」も同じ治療を行いますが、しこり“は点眼薬や軟膏薬では治せませんので、最終的には切開をして、排膿する処置が必要になります。

相談者様の場合、「豆粒の様なものが残ってしまっている」との事ですので、この場合の診断は、「麦粒腫(ものもらい)」ではなく「霰粒腫」かもしれませんね。

日常生活に支障がなければ、しこり自体はそのままにしておいても問題のないものですが、完全にしこりをなくすためには、少し切開をして、中にあるしこりを出す必要があるかもしれません。

切開をすると、約1週間後に抜糸などの処置が必要となるケースもありますので、1週間程度はまぶたの腫れなどが残ると思っておいていただくといいでしょう。

切開については、再度お近くの眼科でご相談されてみるのがいいでしょう。

 

ご相談いただきありがとうございました。

 

当院 でも、霰粒腫の切開手術(日帰りで、30分程度で行えます)を数多く行っていますので、お気軽にご相談ください☆

それでは今年もよろしくお願いいたします。